スタッフと家族のように団結して自分も会社も成長していきたい【極東警備保障株式会社】
2023年10月9日公開
進路に迷いながらも幼いころの思いに導かれ、父親が経営する極東警備保障株式会社で働くことを決めた長谷川さん。いずれ会社を継ぐことを念頭に置きつつ、警備部で現場スタッフをマネジメントしています。
業務管理課 係長/長谷川 誠さん(27歳)
旭川市出身。柔道に励み、高校時代は愛知県の強豪校へ進学して技を磨いていた。
警備員の格好良さを思い出し、父の会社で働くことを決意
大学へ進学するまでは、警察官や自衛隊員などの公務員になろうと考えていた長谷川さん。しかし、先輩の話を聞いて自分の性格に合わないと進路変更します。そこで選んだのが極東警備保障株式会社でした。同社は父親が営む会社で、幼いころはよく出入りしていたといいます。「規律の正しさや『守る』姿が、子どもながらに格好いいと感じていた記憶があります。そうした仕事に就くのも良いなと思うようになったのが決め手でした」。
警備員の場合、最初に20時間以上の研修義務があり、新任研修の中で「基本教育」と「業務別教育」を受けます。「基本教育では警備業法や刑法などの法律関係を、業務別教育では交通の誘導方法や言葉遣い、イベント会場での来場者への接客対応等を教わりました」。旗の振り方といった現場での立ち居振る舞いも動きながら体で覚えていったそうです。研修後初めて立った工事現場はとても緊張し、誘導時の連携の取り方や状況判断が難しかったと当時を振り返ります。先輩方の大きく丁寧な動作や合図、誘導の仕方など良いところをまねながら、長谷川さんは少しずつ学んでいきました。
綿密なやり取りで安全を確保
現場の多くは道路工事の規制による交通整理です。片側交互通行の場合は一方の車線の車を止める必要があるため、スタッフ同士の連携が大事になります。工事区間で自分の反対側に立つ警備スタッフと無線機を使ってやり取りを行い、ナンバープレートの番号や車種を伝達。「最後何番のダンプを送ります」「了解。何番のダンプが過ぎたらこちらから待機車両を流します」と確実かつ綿密なコミュニケーションを取ります。
歩行者やドライバーには、工事に協力いただいているという感謝の意を込めて必ず一礼をしているそうで、「警備員は警察官と違って強制力がないので、常に協力をお願いすることしかできません。『ありがとうございます』と頭を下げることで、気持ちも伝わりますし、トラブルを回避することにもつながります」。高齢者や子どもの歩行者からの「ありがとう」や工事の依頼主から掛けられる感謝の言葉が大きな励みになっているといいます。
また、イベント警備は、「こちらをお通りください」「少々お待ちください」といった来場者の誘導がメイン。会話も離れた場所の同僚ではなく、目の前のお客様と行うのが大きな違いです。言葉遣いや表情にも気を付けつつ、安全な誘導を心掛けています。
スタッフ一人ひとりと向き合い、業務を管理
長谷川さんは1年前に係長となり、現場から内勤の業務へと変わりました。管制と呼ばれる警備員の配置や休日の管理、申請書類の作成、電話対応といった作業を行っています。パソコンに向かったり電話で話したりと慣れない作業の連続。中でも大変なのが書類関係だそうで、注文書など営業職のような仕事も多く、少しずつ覚えているところだといいます。加えて新任研修や、警備員を対象とした現任研修での指導も長谷川さんの担当です。「自分の経験やここ最近全国で起こった事故を例として、自分ごととして安全について考えてもらう教育をしています。スタッフはほとんどが年上の方なので、言葉遣いや伝え方には注意していますね」。
内勤になった現在も忙しい時は現場に出ることがあり、9月に開催された「北の恵み 食べマルシェ」では警備隊長として従事。本部のテント内で緊急時の対応や現場警備員への指示出しを行っていました。
入社からおよそ5年半。この仕事の魅力は依頼主の生命・財産を守ることで、それがモチベーションにもつながっているという長谷川さん。常に安心、安全を提供していくことを心掛け、着実に成長を続けています。
時には現場に立つことも。運転手に認識してもらえるよう旗を振る
現場スタッフから終了の報告を受け、明日の現場を伝える
新任研修では、「伝わる」ことを意識して指導
相手の立場になった誘導を
業務管理課長/佐竹敬志さん
当社は音楽大行進や食べマルシェなどの大きなイベント、古くから付き合いのあるお客様からの交通誘導の依頼など、安定して仕事があるのが強みです。そんな場所で活躍できるのは、体力があること以上に他人の気持ちが理解できる人だと思います。相手の立場になって旗の見せ方や伝え方が考えられると、良い誘導や警備ができるでしょう。
極東警備保障株式会社
1981年創業。交通誘導、常駐、雑踏の3つを柱に警備を行い、地域社会に貢献する。警備の他、美装、介護福祉、フード事業と、多岐にわたって業務を展開している。
北海道旭川市永山北1条10丁目11‐19
TEL.0166‐47‐2636
http://www.k2h.co.jp/