現在、同校の常勤職員は講師2人を含む7名。講師の多くは非常勤のため、運営は井上校長を含む5人のスタッフが中心です。皆が業界のため、地球のためという高い志を持って働いている一方、その運営は「地下を掘るかのごとく」手探りだと井上校長。山積する課題を解決するために、風通しの良い職場環境を心がけているのだと言います。
「ある日、19歳の女性職員が『生徒を募集するために自衛隊に広報に行ってはいかがでしょう』と言うんです。聞けば『山奥での任務や重機の扱いにも慣れているし、数年で期限を終え、別な仕事に就く人もいます』。私は『なるほど!』と、すぐに自衛隊に相談と広報をするために向かいました」
最後に、掘削業界で働く魅力をたずねてみました。
「人類が掘った一番深い井戸は約12,261m。地球をリンゴで例えるなら、まだ皮にも達していない距離です。そんな未知の世界だからこそ、自らが開拓者になるという喜びを得られるでしょう。さらにそこで培った能力は、自分だけでなく、世界の人々のためになる。若い方にはこの業界で自らの可能性をも発掘し、活躍して欲しいと願っています」