沼田さんは高校時代に飲食店や量販店などで接客を経験し、「事務職よりも接客が向いている」と感じていました。接客の仕事で就職先を探し始めた時、担当の先生から株式会社石岡時計店を勧められたそうです。「長年地元で親しまれてきた老舗ですし、安定しているところが魅力でした」と当社を選び、8年前に入社しました。
入社1年目は、扱っている宝石と時計のブランドや種類を覚えて、ひたすら先輩たちとロールプレイングを行う日々だったと言います。店舗での販売の仕事というと、お客様が自ら商品をチョイスして購入するイメージでしたが、当店では想像していた接客と違っていて戸惑ったそうです。「宝石や時計のショーケース越しに接客をするので、お客様とずっとお話をしながら、求めているものを把握し、商品を提案していかなくてはなりません。商品知識だけでなく、話術も必要な仕事だと強く感じました」と新人時代を振り返ります。
入社してまもなく、販売する仕事に必要な3級及び2級販売士(※1)、3級時計修理技能士(※2)の資格を取得。2年、3年と経験を積むうちに、だんだん商品の説明もスムーズにできるようになりました。お客様と会話をして商品を買っていただく喜びを味わい、「当店ならではの接客の面白さを実感することができました」と話します。
※1:2級販売士…販売員としての接客マナーなど、接客業務に関する知識を問われる3級販売士を取得後、従業員の育成や指導、店舗管理の知識などの試験により得られる商工会議所の検定資格。5年ごとに更新が必要。
※2:3級時計修理技能士…時計の構造や修理法、修理用材料や安全衛生等、時計修理の基礎について学科試験と実技試験により得られる国家資格。