広尾町で生まれ育ち、高校卒業後の進路も地元企業で就職することを選んだ鈴木さん。「あのころの自分は、地元に残って就職するのが自然なことだと考えていました」と当時を振り返ります。ガソリンスタンドと介護の仕事を経験し、介護職では、働きながら介護福祉士の資格を取得。利用者やその家族のため自分の力を発揮できる仕事は、非常にやりがいのあるものでした。しかし30歳を迎えるころ、これからの自分の生き方や仕事について改めて真剣に考えてみたと言います。この時頭に浮かんだのは、学生のころから興味を持ち続けているメイクを仕事にするということ。「昔からメイクをするのが好きで、雑誌を見たりしながらいろいろなメイクを試していました。せっかくなら興味のある仕事にチャレンジしてみようと思い、環境を変えることを決めました」。そうしてインターネットで求人情報を探していたところ、目に留まったのがmy cosmetic house CUREの募集でした。「実は、化粧品の販売スタッフは若い女性のイメージがあったので、30歳になる自分が就職できるかどうか不安でした。そのため面接ではとにかくやる気があるというのをアピールしたのを覚えています」。その結果鈴木さんの心配をよそにその場で採用が決定。入社を機に、地元を離れ帯広での新しい生活が始まりました。