積極的に動きより良いサービスでお客様に食事を提供する【函館国際ホテル レストランアゼリア】

高校時代はクラブ活動に打ち込んでいた藤田さん。卒業後は地元の有名ホテルに就職し、経験を重ねながら若手のエースとして活躍中です。

高校卒業後の進路について、藤田さんは就職と進学のどちらを選ぶか迷っていました。「部活で取り組んでいたバスケットボールで推薦をいただいていました。ただし、大学に進むためには函館を離れなくてはならなかったんです。家族と一緒に暮らしたかったので就職する道を選びました」。

就職先選びでは家族とも話し合い、複数の求人票の中から函館国際ホテルを選択。部活の顧問の先生に相談したところ、「卒業生が働いているから連絡を取って見学させてもらったらどうか」と提案されたそうです。「とても大きなホテルだなと思いました。最初は、ホテルの仕事＝フロントというイメージが強くありましたが、部署によっていろいろな業務があることを知り勉強になりました。見学できて良かったです」。

その後、筆記試験と面接を経て採用が決定。社会人一年目の日々がスタートしました。

元々はフロント志望でしたが、入社後3カ月間の研修期間中はホテル内の複数の部署を体験。テーブルセッティングなど覚えることが多い反面、身に付けてしまえば働く上で武器になると思いレストラン部門を希望。最終的に現在の部署への配属が決まりました。「実はそれまでアルバイトもしたことがなかったんです。全く経験がないのにレストランのお仕事が務まるのか少し不安でしたが、上司や先輩がフォローしてくれたお陰で問題はありませんでした」。

藤田さんが担当するのは1階のレストラン「アゼリア」。朝、昼、夜の各営業時間に合わせてシフトが組まれ、日によって「ホール」、「レジ」、盛り付けといった厨房の補佐を行う「料理」など担当が異なります。「最初のうちはホールでの作業をメインに行います。使用済みの食器を下げたり、お客様をテーブルにご案内するなど、比較的簡単な業務で現場に慣れていきます」。

朝食はビュッフェスタイル。お客様にシステムを紹介し、同時にコロナ等の感染対策としてマスクと簡易手袋の着用をお願いしています。一方、ランチとディナー営業では、セットメニューやコース料理の案内が必要です。セット内容や前菜は種類が多く日によって内容も変わるので、事前に料理担当に内容を確認。忘れないようにメモに書き留めることを日課にしているそうです。

また、朝食営業時にだけ行う業務に、料理の補充があります。「料理を提供する器は空にしてはいけないのですが、追加し過ぎても残って廃棄処分になってしまうので調整が必要です。目安として、食券の残数を参考に見当をつけて、追加する量を考えます」。

入社してからまもなく丸4年。現在は新しいスタッフに業務を教える立場に成長した藤田さんが心掛けているのが、自分が経験して困ったケースを初めに教えること。「失敗して覚えることもあると思いますが、落ち込んだりもします。できるなら同じ失敗をしてほしくないので、こういうケースではこのように対処しましょうと、自分の経験談をお話しします」。

もちろん今でも失敗することはあり、お客様の期待に応えられていない場合もありますと気を引き締める藤田さん。インターネットに投稿された口コミをこまめにチェックし、クレームについては真摯に受け止めて改善に努めているそうです。そんな彼女は大の旅行好き。旅先のホテルではつい同業者として見習う点を探してしまうとか。「いつか海外のホテルに泊まって、サービスの違いを体験してみたいですね」と、まだまだ向上心は尽きません。