シゴトガイド
ホーム求人情報応募・面接のコツインタビュー・記事シゴト図鑑
  1. 函館シゴトガイド
  2. インタビュー・記事
  3. 私が選んだ職場
  4. 私が選んだ職場【レストラン バスク】

私が選んだ職場【レストラン バスク】

2021年10月18日公開

私が選んだ職場

料理人の父を持ち、料理好きな祖母の手伝いをするなど子どものころから身近に料理がある環境で育った及川さん。高校卒業後に地元のレストランに就職し、一歩一歩シェフへの道を歩んでいきます。

コツコツと経験を積み重ねて、一人前のシェフになる日を目指す。

調理師/及川功太郎さん(21歳)
函館市出身。入社4年目。主にパンとデザート作りを担当。好きな食べ物は豚肉。休日は釣りやアニメ鑑賞でリフレッシュ。

幼少期の楽しい思い出に料理人を志す。

幼いころから同居する祖母の手伝いが遊びの一つだった及川さんは、中学生になると料理人という将来の目標を持つようになります。「祖母はいろいろな料理を作る人でした。まだ幼かったので何をしているかよく理解していないながらも、お手伝いすることが楽しかったと記憶しています。父の職業だったこともあり、料理人という選択は自然な流れでしたね」。
高校は調理科のある学校に進学。就職活動ではホテルの入社試験に挑みます。ところが、「ホテルを2件立て続けに落ちてしまい、それならいいレストランがあると先生が勧めてくれたのがレストラン バスクでした。店の存在は知りませんでしたが、調べてみるととても有名な店であることが分かったんです」。面接を受けて無事に採用が決定。その後シェフと話した時に、子どものころに祖母から教わった「食材を無駄にしないで全部使い切る」という考えを実践していることを知り、感銘を受けたと言います。

慣れない作業も根気よく一つひとつ身に付ける。

料理人としての新たな生活を始めた及川さんが最初に任されたのは、料理の盛り付けでした。高校時代に調理実習や色彩の授業などは受けたものの、実際の現場ではスピード感を持ってお客様に提供しなくてはならない状況の中、要領が悪いと怒られることもしばしば。それでも毎日何度も回数を重ねることで、少しずつ手際良く準備できるようになっていったと言います。
その後、オードブルやパン作りなど担当する業務も一つひとつ増加。「朝早く来て自分なりに工夫しながら仕込み作業をしたり、自宅で魚をおろす練習をしたお陰で、手早く確実にできるようになりました」。こうした努力のかいもあり、今ではデザート作りを任されていることに加え、メイン料理の仕込みやブイヨンの取り方などを教えてもらえるまでに成長。そんな毎日が楽しいと笑顔で話します。
ただし、時には失敗して落ち込むことも。「食材を管理できず腐らせてしまったり、皿をまとめて棚に載せようとして、そっくり落として割ってしまったこともありました」。食材は必要以上にストックしないこと、どんな状況でも慌てずに一度にたくさんの食器を持たないなど、失敗から学んだことを常に心掛けて業務に取り組んでいるそうです。

決められた味を常にしっかりと再現する。

働き始めて1年が経ったころから、ようやく全体の流れが見えて慣れてきたという及川さん。同じ料理であっても、自宅で作る場合とお店で作る場合とでは大きく異なることを改めて実感していると言います。「お店ではいつでも安定した味を提供できなければ、お客様からのクレームにつながります」。高校生時代は「決められた食材でレシピ通りの料理を作ればいいだろう」と考えていた料理の世界は、思っていたよりもずっとシビアで、一つひとつの工程を丁寧に行う必要があると感じています。
そんな及川さんの今後の目標は、メイン料理を作るオーブンの前に立つこと。メニューが書かれた札には、まだ見たことのない料理がいくつもあり、すべての料理を覚えるには何年もの時間が必要。今はまだ、シェフや先輩の作業を横目で見て学んでいるだけですが、いつかは自分の手で作ってみたいと語る及川さん。メニューの数だけ楽しみがあると考えると、ワクワクせずにはいられませんと目を輝かせていました。

  • ランチとディナー後の水回り清掃は念入りに

  • カタラナの仕上げにバーナーでキャラメリゼ

  • 料理に合わせて食器を用意

  • サラダ用にタマネギをスライス

  • 先輩に教わりながら食材の下ごしらえ

「面白い」を見つけて取り組んでほしい。

レストランの仕事は、職場にいる時間が長く、お客様が余暇を楽しむ大切な時間に働くことが多いのが特徴です。調理学校などではやったことのない作業も多く、慣れるまでは大変だと思いますが、一人前になって独立したり、ベテランになるにつれて自分の料理が作れるようになり、楽しいことがいっぱい待っています。若い料理人には、日々の仕事の中に面白いと思えるところを見つけて、成長を続けてほしいですね。
シェフ/深谷宏治さん

レストラン バスク

1981年の創業以来、近郊で育てられた肉や野菜、四季折々の海の幸、山の幸にこだわり、スペイン・バスク地方の料理を土台にした独創的な料理を提供。

北海道函館市松陰町1-4
TEL.0138-56-1570
https://www.vascu.com