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積み重ねてきた技術と経験で引き継がれるお墓を提供【有限会社干山石材】

2024年6月17日公開

私が選んだ職場

アルバイトをきっかけに、家業である石材店の後継ぎになることを決意した干山さん。国内最大級の石工団地で学んだ技術をベースに父の下で石屋職人としてのキャリアを重ねていきます。

終活カウンセラー・お墓ディレクター/干山 毅さん(52歳)
函館市出身。趣味はドラムとゴルフ。4年前から始めた自転車により2年間で20kgのダイエットに成功。現在も休日は40kmのサイクリングからスタートする。

バンドマンから石屋職人へ転身を決意

10代後半の4年間、東京でバンドマンとして活動していた干山さんは、実家で石材店を営む父親から、人手が足りないので手伝いに来てほしいと連絡を受けました。「1週間ならということで戻ったんですけど、思いの外日当が良かったんです。当時はお墓を建てるのが当たり前の時代で景気が良く、売れないバンドマン生活をやめて、この道に進もうかと心が揺らぎましたね」。

兄も姉も、家業を継がないと宣言していたこともあり、悩み抜いた結果東京での生活にピリオドを打つことを決意。父親にその旨を伝えたところ、意外な言葉が返ってきたそうです。「『急に言われても困るから、ここに行って来い』と、77軒の石材関係会社が集まる愛知県岡崎市の石工団地で修業することになりました。彫刻会社の親方の家に住み込みで働きながら、夜は専門学校の石材科に3年間通いました」。

卒業後は親方の下で更に2年間石の加工技術を学び、5年間で身に付けた技術力を試すテストに挑戦。徳川家康のお墓のレプリカを作り上げて課題をクリアし、函館に戻ることになりました。

父に弟子入りし実務を重ねる

実家に戻った干山さんは、父親に弟子入りする形で干山石材に入社。2名の先輩職人と共に、父である親方の指示を受けながら墓地での施工業務と、工場での加工作業を一つひとつ学んでいきました。「お墓づくりの基礎は下積み時代に習いましたが、重機が入り込めない現場での作業の進め方など、経験を重ねる中で覚えていくことが大多数です。時には失敗して、そこから学ぶこともありました」。

失敗の中には、墓石を落とした経験もあるとのこと。雨の中の作業で石が滑りやすくなっており、クランプ(締め具)がつかんでいた石が一瞬で落下。大事には至りませんでしたが、以降は雨の中での作業を可能な限り避け、作業中に雨に降られた時には、しっかりと水を拭き取ってから行うことを徹底しているそうです。

また、干山さんが一番気を付けている業務が、墓石に掘る戒名を間違えないこと。「先祖代々の名前が入っている石で失敗した場合、そこだけ削って掘り直すというわけにはいかず、すべての名前を掘り直さなければなりません」。電話では伝達ミスの危険性が高いため、必ず依頼主に会って手書きで戒名を確認し、最近ではスマホのカメラで撮影して間違わないように念を入れていると言います。

必ず現場に足を運びお客様とイメージを共有

その後、作業員として10年間働いていた干山さんは、社長から「年金が受給される歳になるので引退する」と、突然の引退宣言を聞かされたそうです。「会社を継ぐのはずっと先のことだと思っていたので、帳簿なんて見たこともありませんでした。見積り作成や、葬儀屋やお寺への営業なども行わなければならなくなり、急に忙しくなりましたね」。

新たなお墓を建てたいと相談に来るお客様とは、必ず一緒に現地へ行くのが基本。「カタログやインターネットの画像ではイメージがわきません。高さ2mの同じお墓でも、室内と屋外で見るのではサイズ感が異なります。周囲のお墓とのバランスを見てもらい、施主の考えを固めていきます」。

また、立派なお墓を作ったものの、年々掃除が大変になるというケースも多くあるため、高齢になっても通うことを考慮したデザインのお墓を勧めるそうです。新たにお墓を建てる人が減る昨今、墓じまいを希望する人も多く、終活カウンセラーの資格を取得して時代のニーズに応じる干山さん。お墓の管理に悩むお客様の心のケアにも配慮し、誠意を持って対応する姿に尊さを感じました。

  • 石を磨く砥石の歯を付け替える

  • 石材クランプを使って石を挟み上げる

  • 集じん機の中に手を入れて、サンドブラストで文字を掘る

  • クレーンを使って設置する石をトラックに積み込む

お客様に満足してもらえる仕事をする

ここ数年は新たにお墓を建てるよりも、墓じまいを依頼するお客様のほうが多くなりましたが、それでも一定数の方には必要とされているのがこの石材業界です。必要だと思ったからこそ訪ねてきてくれたお客様ですので、建てて良かったと思われるプロの仕事で施主の思いに応えたいですね。「依頼して本当に良かった」と言われた時の達成感は格別ですよ。

有限会社干山石材

昭和46年の創業以来一貫した受注生産で対応する石材店。墓石の製作をはじめ、既存の墓石への追加彫刻、お墓の洗浄、リフォーム、墓じまいなど、さまざまなニーズに対応。納骨作業を簡易に行える「楽々納骨方式」を採用した墓石などオリジナル製品の開発にも積極的。

北海道函館市西桔梗町835‐27
TEL.0138‐49‐0468
https://www.hoshiyamasekizai.net