部署異動で新しい仕事に挑戦知識と経験を増やして農家の力になりたい【帯広市川西農業協同組合(JA帯広かわにし)】
2024年9月9日公開
大学の講義がきっかけとなり、農業に携わる仕事がしたいという気持ちが芽生えた加藤さん。農作物の生育を見守り、農家をサポートしながら十勝が誇る自慢の農畜産物の数々を届けています。
農産部 農産課 農産係/加藤舟斐さん(27歳)
音更町出身。2020年4月に入組し、信用部信用課で融資業務を担当。今年4月から農産部農産課へ異動となり、新しい仕事に挑戦中。
十勝の農業の価値を再認識
大学進学を機に地元音更町を離れ、札幌の大学で経済学を学んだ加藤さん。就職活動の際に考えたのは、十勝に戻って働きたいということでした。「離れてみると、十勝は住みやすくて落ち着ける場所だということに気付きました」。大学のキャリアデザインセンターを活用し、企業情報や求人票を調べる中で目に留まったのが、「JA帯広かわにし」だったと言います。「大学で農業に関する授業を受けた時に、事例として取り上げられるのはいつも十勝の農業でした。改めて十勝の農業の規模の大きさや、地域に果たす役割を知ったことが、農業に携わる仕事に就きたいと思ったきっかけです」。
毎年新入職員を迎え入れている当組合ですが、この年は約100名の応募があったそう。「もちろん緊張もしましたが、ありのままに自分を表現できたように感じます」と就職活動当時を振り返ります。筆記試験や面接を経て、5名の同期職員と共に入組した加藤さん。配属されたのは、信用部信用課。融資業務を行う担当者として社会人の第一歩を踏み出しました。
4月に部署異動を経験し初めての仕事に挑戦
入組から今年の3月までの4年間在籍した信用部では、農家が機械や畑を買う際の融資の相談を受けたり、一般顧客に対しても車や住宅、教育ローンなどの案件に幅広く対応。審査や契約など融資に必要な業務を一通り行いました。「お客様としっかりコミュニケーションを取り、ライフスタイルを把握した上でプランを提案することを大切にしました」。無事に融資ができると感謝の言葉を掛けてもらうことも多く、責任感と同時にやりがいのある仕事だったと言います。
そして今年4月からは農産部農産課に配属され、初めての仕事に奮闘する毎日を送る加藤さん。農産部の仕事は、種の配送や収穫の支援、農産物の出荷作業など、農作物の生育状況に応じて臨機応変な対応が必要になります。これまでの内勤中心の業務から、環境ががらりと変わり、農家の下へ足を運ぶ機会も増えました。「配属後すぐに豆を作るための種を農家さんへ配達したのですが、1日あたり20軒ほど訪問しました。走行距離は1日200キロにもなり、体が慣れるまでの期間は大変でした」。現在では顔なじみの農家も増え、訪問先での会話も仕事の楽しみの一つになっています。
経験を重ねたくさんの知識を付けたい
「元気があって生産者さんからも好かれています。これからの活躍にも期待しています」と加藤さんについて話すのは、同じ農産係の主査である山本耕平さん。当組合は20代の若手職員も多く、明るくフランクな雰囲気があることや、共に切磋琢磨し成長できる職場環境も魅力の一つです。今年からは完全週休二日制を導入し、ワークライフバランスの取り組みを推進しています。加藤さんも休日は好きなバイクや自転車を走らせ、十勝の自然を楽しんでいると話してくれました。
「今後は農産課での経験を重ねる中で、もっと作物の知識を増やしていきたいです」と目標を話す加藤さん。「例えば作物が病気になって農家さんが困っている時、すぐに助けになるには多くの知識が必要です。これからもっと経験を積んで、農家さん以上の知識を身に付けることを目指して頑張っていきたいです」とその先を見据えます。いよいよ秋はじゃがいもや豆類、長いもの収穫の季節。消費者へ安心安全で質の高い大地の恵みを届けるために、農家を支え、力を尽くします。
今年4月に異動したばかりの加藤さん。疑問点は先輩に相談して仕事を進めている
組合員さんの畑で小豆の生育状況を確認
事務所では、書類の作成を中心に行っている
十勝帯広の農業を支える仕事にやりがいを感じて
農産部 農産課 農産係/主査/山本耕平さん
当組合は十勝川西長いもなど数多くの農畜産物を取り扱っており、近年では、特産品である小豆や長いもを使用した宇宙日本食が認証されるなど、さまざまなチャレンジを行っています。農産課の仕事は生産者さんと直接かかわることが多く、励ましや感謝の言葉をいただくことが仕事の喜びややりがいにつながっています。
帯広市川西農業協同組合
(JA帯広かわにし)
生産者と一体になりながら、安全で安心してもらえる農畜産物の生産を推進。十勝川西長いもやばれいしょ、多種多様な豆などを生産し、食糧基地十勝の発展を支えている。
北海道帯広市川西町西2線61‐1
TEL.0155‐59‐2111
https://www.jaobihirokawanisi.or.jp/