私が選んだ職場【銀のさら 帯広店】

お姉さんに姪っ子さん。ここには『北川さん』が3人働いています。大切な人を自分の職場に誘えるのは、人間関係が良く、家族にも自慢できる職場の証なのかもしれません。

高校卒業後に帯広を離れ、埼玉県でいくつかの仕事を経験した北川さん。知人の紹介で20歳から始めた仕事はトラックの運転手でした。「関東近県に紙を運んでいました。運転手の仕事は荷物の積み込みから、配達、到着後の荷下ろしまでを時間内に終えなければいけません。体力のいる仕事ですし、体への負担も大きかったです」。ヘルニアを患い腰への不安を抱えながらも、夕方から深夜にかけて勤務をするという不規則な仕事を20年弱続けていた北川さんでしたが、実家のある帯広で人生の再スタートを切ろうと、2人の息子と共に帯広へUターンをすることになりました。「帯広へ引っ越してから仕事探しを始めました。当時2人の息子は小学生でしたので、今までの経験や業種などは問わず、子どもの行事がある時に融通が利く仕事というのを最優先したいと考えていました」。そんな北川さんに声を掛けたのは、北川さんのお姉さん。自らも働いている銀のさら帯広店への誘いでした。「中嶋店長にお会いし、試しに働いてみようか？という話をいただいて、まずはアルバイトからスタートしました。前職もそうでしたが、正式な面接をした経験がなく、紹介から職場を決めているんですよね。周りが気に掛けて助けてくれることを、とてもありがたく思います」。現在は北川さんの姪っ子さんもアルバイトとして加わり、一緒に働いています。

銀のさら帯広店は宅配寿司専門店です。予約を受けた商品を作り、希望時間までに専用車で配達を行う便利さが売りの一つ。お祝い事やおもてなしなど特別な日を彩る寿司として親しまれています。北川さんの最初の業務は、配達スタッフとしての仕事でした。「グーグルマップと住宅地図を頼りにお客様のお宅へ向かいます。希望時間の前後15分の間にお届けすることを目標にしていますが、出来立ての奇麗な状態でお届けするため急ブレーキ・急発信はしないように心掛けながら運転しています」。働き始めて北川さんが感じたのは、子育て中のスタッフも多く、和気あいあいとした職場の雰囲気。「家庭の都合や子どもの行事で休みの希望がある時には、優先してシフトを組んでもらえるので、息子の授業参観や仕事が忙しい土曜日に開催される運動会も観に行くことができました。理解ある職場のみんなの協力のお陰だと感謝しています」。
その後店長から社員への誘いがあり、現在は配達だけでなく寿司を作るメイク、事務仕事など一通りの業務をこなしています。「メイクは出来上がりが奇麗に見えるコツや並べ方にルールがありますが、帯広店にはメイクのコンテストで北海道チャンピオンに輝いたスタッフがいるんですよ」。スキルの高い先輩に教えてもらいながら、日々技術を向上させています。

現在は店舗の中心に立ち、店長をサポートする立場にある北川さん。店長の不在時は、お届け先へ円滑に提供がなされているかにも目を配ります。「利益構造などまだまだ勉強しなければいけない業務もありますが、店長の背中を追いかけながら仕事をしていきたいです」。と目標を話してくれました。「前職は一人で荷物を運ぶため、会社にいる時間も短くて人間関係がどうしても希薄になってしまいました。でも今は各工程を任される一人ひとりのプロフェッショナルがチームワークで仕事を行っているので、人との関わりも楽しいですね。そして何よりも、お客様から直接『おいしかった、ありがとう』の声が聞ける事がやりがいです」。
笑顔が絶えずどこか家庭的で居心地のよい職場の雰囲気。一緒に働く仲間や2人の子どもたちの存在を力に変え、一つひとつの仕事に優しくも真剣なまなざしで向き合っています。