私が選んだ職場【TOYO KITCHEN STYLE SHOP obihiro】

農作物の工場勤務から、インテリアの接客業へ。苦手意識のあった接客業も、一生懸命に取り組むことで喜びとやりがいが見いだせるようになったという佐藤さん。北海道初のTOYO KITCHEN STYLE SHOPの店長として、日々来店客を迎えています。

帯広市内に昨年10月23日にオープンしたTOYO KITCHEN STYLE SHOP obihiroは、ワンランク上の住空間を提案することをコンセプトにしたインテリアショップ。量販店では見ることのできない個性的で機能性に優れたキッチンやソファ、照明などを提供するお店として誕生しました。こちらの店長として店頭に立ち、日々笑顔で接客・販売を行っているのが佐藤さゆりさんです。
佐藤さんは現在19歳から小学5年生まで4人の子育てを行いながら働いています。「出産後しばらく育児に専念していましたが、一番下の子どもが3歳になるころに働き始めて以来、コンビニでのパート勤めや、農作物の工場で長いもと山わさびの選別や出荷をする仕事をしていました」。ところが工場勤務も8年目となった昨年のある日、当店の立ち上げを経営者である夫の晃祥さんから聞き、そこで店長として働くことを提案されたそうです。「未経験の接客の仕事には苦手意識があったので、最初はあまり気が進みませんでした」と当時の心境を振り返ります。「農作業と両立することも考えたのですが、やるならしっかり務めたいと思い直しました。お世話になった職場のみんなも『あなたの人生だから応援している』と声を掛けていただき、新しい道で頑張ろうと決めました」。こうして佐藤さんは、未経験の接客やインテリアの仕事にチャレンジすることになりました。

入社後はオープン準備の傍ら、東京の店舗に足を運び商品知識を学んだという佐藤さん。「教えてもらった商品説明をボイスレコーダーで録音して何度も繰り返し聞いたり、商品の特徴をまとめた資料を作ってひたすら覚えました」。店内には全国的に売れ筋の商品を厳選して展示・販売していますが、カタログには2000以上の商品が掲載されており、それらすべてをお客様に提供することが可能です。そのため、店内に展示されていない商品についても知識を深め、スムーズに提案していくことが必要だと言います。「ただ商品の説明をするだけではなく、お客様に伝わることが何より大切だと考えています。お客様がご自宅で使っている姿をイメージしていただくためにも、さまざまな角度から商品について表現できるようになりたいです」。目指す姿を思い描きながら、来店客のいない時間帯にもロールプレイングをして接客のスキルを高めるなど努力を続けています。

新しい世界に飛び込み、店長として接客を行うことに加え、佐藤さんはお店の魅力を知ってもらえるよう広報活動にも力を入れています。「SNSの操作を覚えて、毎日3つの記事を目標に投稿するのも大事な仕事です」。また、ラジオ出演や取材を受ける機会も少しずつ増え、一つひとつの取り組みをきっかけに人とのつながりが広がっているそうです。「人と接することに苦手意識がありましたが、勇気を出して一歩踏み出すことで良い方向へ変わっていくことを実感しています。お客様と会話がはずむ喜びをこれからも積み重ねていきたいです」と笑顔を見せます。「既製品を購入するだけではなく、当社の造作家具でお客様の暮らしにフィットする商品を作ることができる事も知ってほしいです。ゆくゆくはもっと広い別店舗を構えてお客様をお迎えできるようになれたら」と今後の事業展開を見据える佐藤さん。これからも十勝の人々の住空間がより快適なものとなるよう、活躍が期待されます。