栄養を学び飲食の道へ。提供する味に責任を持ち店舗運営にも関わりたい！【炭火焼鳥×デザート こてつ】

栄養士として病院に勤務した後、さまざまな仕事を経験してきた阿蘇さん。飲食店に興味があり、おいしいお店で働きたいと3年前に「炭火焼鳥×デザートこてつ」へ。熱心な仕事ぶりから1年後には正社員となり、ランチの定着へ向けて、毎日奮闘しています。

短大在学中に取得した栄養士の資格を生かし、卒業後は病院で働いた後、建設関係等いろいろな仕事を経験したという阿蘇さん。3年前、「炭火焼鳥×デザートこてつ」が移転する際、シゴトガイドに掲載されていたアルバイトの求人を見て応募しました。「移転前にお店を利用した時、焼鳥もデザートもおいしかった記憶が強く残っていたんです。飲食店にはもともと興味がありましたし、ここなら調理の勉強がしっかりできそうだと感じ、ここで働きたいと思いました」と話します。
アルバイトで勤め始めたころは、できないことが多かったと言いますが、「先輩たちが、一から親身になって教えてくれました」と、厨房やホールの仕事を順調に覚えていきます。その中で特に苦労したのは、鶏肉を炭火で焼く火加減でした。「自分で楽しむだけならいいですが、お店では均一の味を提供しなくてはいけません。適切な炭の量、焼き具合などを見極めるのが難しかったですね」。最初は串の根元のほうを焦がすこともあり、串に鶏肉を刺す仕込みの際、根元の肉を小さめにする「串打ち」という作業によって焦げを防ぐコツも教わりました。「大抵は複数の仕事を同時にこなしながら焼きます。忙しい時でもいかに正確においしく焼くか、まだまだ勉強中です」と話す阿蘇さん。常に最適な焼き加減を追求する姿勢と、熱心な働きぶりがオーナーや店長に認められ、勤務1年後には正社員に登用されました。

同店では昨年9月から、新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、新たにランチタイムの営業を始めました。阿蘇さんはランチ業務のチーフを務め、材料の発注から厨房とホール業務、パートスタッフのシフト管理まで任されています。夜の営業は15年の歴史があり、接客の仕方も確立していますが、昼はスタートしてまだ約半年。「お酒を飲みながらゆっくり過ごす夜と違って、ランチタイムには一気に来客があるため、10分程度で料理を提供するスピードと、雑にならない丁寧な仕事が大切だと感じています」と阿蘇さん。パートスタッフと連携してお客様の流れを把握し、昼休みの時間が決まっている会社員のグループには、同じ料理なら同時に出すなど気配りをしています。
現在ランチメニューは6種類。内容はスタッフ全員で話し合って決めており、人気メニューの情報を共有して、随時見直しているそう。「ここ2週間で2つのメニューを変更しました。『タレカツチキン南蛮』が人気で、デザートとコーヒーをプラスできるセットも提供しています。まずはランチの定着を目指したいです」と、ランチメニューを吟味し、多くの方に喜んでもらえるよう日々努力しています。

勤めて3年。阿蘇さんはランチのチーフも任される中で、仕事に対する考え方が変わってきたと言います。「今までは、ここで学んだことをただ実践してきましたが、お客様により満足していただける料理を提供しなくてはと思うようになりました」と、これまで以上に大きな責任を感じ始めています。
「お客様から帰り際に『おいしかった。また来ます』と言われたり、自分が作った料理を褒められたりするとやりがいを感じ、また頑張ろうと思えます」と話す阿蘇さん。更に、ランチを利用したお客様が夜のメニューを目にして「今度夜も来てみようかな」と言ってもらえるとうれしく、「昼も夜も応援していただけるようなお店になれれば」と期待を込めます。
今はコロナ禍で営業も厳しいところですが、以前のようにお客様が戻ってきたら忙しくなるはず。「その時までに、調理や焼鳥のスキルアップはもちろん、店舗運営も担える人材になっていたい」と、前向きに知識と技術を磨く毎日です。