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長年笑顔の接客を心掛け、40代で未経験の書店へ。努力を続けて正社員に!【宮脇書店 帯広店】

2022年4月11日公開

私が選んだ職場

上埜さんは短期大学で服飾の勉強をした後、帯広へ戻り、事務職を経てボウリング場で勤務。20年勤めた後、40代で宮脇書店に異動し、戸惑いながらも日々努力して業務のノウハウを習得。接客では、笑顔と感謝の言葉を心掛け、気持ち良く本を購入できるよう気配りしています。

上埜悦子さん(56歳)
帯広市出身。短大卒業後、事務職を経てボウリング場で勤務。宮脇書店へ異動し昨年4月から正社員に。

初めての書店の仕事も丁寧な指導で乗り切れた。

上埜さんは短期大学を卒業後、建設会社に事務職として就職。5年間働いた後、いとこがボウリング場の会員だった関係で、スズラン企業株式会社が運営するボウリング場でアルバイトを始めました。途中で契約社員になり、トータルで20年間勤めたと話します。
転機が訪れたのは、2011年。異動により別事業の宮脇書店に勤めることになったのです。「40歳を過ぎてからの異動で、今まで全く経験のない書店の仕事を覚えるのは大変でしたね」と振り返ります。本の流通の仕組み、陳列の仕方、在庫や売り場の管理、問屋への注文など、すべてが初めてのことばかり。働きながら一から学ぶ毎日だったと言います。「分からないことが多く、何でも周囲に聞いていました。その都度、店長をはじめ、先輩スタッフが手取り足取り、親身になって教えてくれたので乗り切れたと感じています」。話しやすい職場の環境にも支えられ、異動後1年程で大まかな仕事の流れを把握することができました。

接客では笑顔と共に感謝の言葉を添えて。

毎日の仕事の中で、上埜さんが特に難しいと感じたのは、電話による問い合わせに即座に答えることでした。そんな様子を察した先輩スタッフから「『お調べします』と一度電話を切って、情報を集めてから電話を掛け直した方がいい」とアドバイスされたそう。その後は、店内のパソコンで検索し、確認してから改めてお客様に連絡をするようになりました。「発売日について聞かれることが多いですね。大抵は決まっていますが、実際に帯広店に入荷する日は翌日以降にずれることもあるので、お客様に正しくご案内できるよう、常に発売日と入荷日の確認を意識しています」。また、「この本はどの売り場にあるか」という問い合わせも多いため、時間があれば店内を見回り、本を並べ直したり、傷んだ本を返品したりする作業をしながら、本の場所を把握するよう努めました。
1日1日丁寧に仕事をこなし、少しずつ自信を付けていった上埜さん。20年間のボウリング場勤務で身に付けた、笑顔を欠かさない接客を毎日実践しています。「本の場所を聞かれてご案内した後など、笑顔と共に『ありがとうございます』と、いつも感謝の言葉を添えています。そうすることで、お客様も気持ち良く本を選べるでしょうし、感謝は人対人のやりとりの基本だと思っています」。これまでの努力と、気配りのある接客が認められ、昨年4月には正社員となりました。

イベントを通じて紙媒体の良さを伝えたい。

現在、上埜さんが担当しているのは「児童書」です。「人気が出そうな本は多めに仕入れる他、特にいいなと思った本は紹介文を書いて、棚の手前に並べることもあります。お勧めした本が売れると、うれしいですね」とやりがいを感じています。
また、来店客には年配のお客様が多く、「テレビや新聞で見た本が欲しい」という問い合わせに対応することも。出版元やタイトル、著者が分からないケースもあり、何とか見つけてあげたいという気持ちがわき起こるそうです。「認知症予防にクロスワードやナンプレの本も年配の方に人気がありますが、応募するタイプの本には正解が載っていません。すぐに答え合わせをしたい方には、正解付きの本を選んで差し上げるのも大事な仕事の一つです」と微笑みます。
小さいころから創作絵本に親しみ、学生時代はファッション誌を読みあさっていたそうで、紙媒体への愛着が強いという上埜さん。「紙媒体はデジタル書籍に抑えられがちですが、紙の絵本がいいと思ってくれるお子さんが増えるよう、読み聞かせのイベントを再開したいです。地道に続けて、本のファンを増やすことができればいいですね」。新型コロナウイルス感染症が収束し、気兼ねなくイベントができる日を、心待ちにしています。

  • 本に破れなどの傷みがないかチェックしながら、整理整頓を行う。

  • お客様の本探しを手伝うことも。パソコンで検索し、店内でも探してお渡しする。

  • 本や棚の上にほこりがたまりやすいため、毎日ハンディモップで掃除する。

何でも話しやすい職場環境。得意分野を仕入れに生かせます。

店長/佐藤美鶴さん(57歳)

私以外、スタッフは全員女性で、年齢や役職に関係なく何でも相談しやすい職場環境を大切にしており、会話は多いほうです。個人の趣味や得意分野の中で、日ごろから流行や話題になっているものを聞き、その情報を本の仕入れに生かすこともあります。スタッフのお勧め本コーナーを設けているので、自分が興味を持った本を紹介できる楽しみがあると思います。

宮脇書店 帯広店

スズラン企業株式会社がフランチャイズ経営する書店。絵本から専門書まで約25万冊がそろい、デザイン性と機能性を備えた文房具、雑貨、衣料品も扱っている。

北海道帯広市稲田町南8線西10‐1 イトーヨーカドー帯広店 2F
TEL.0155‐49‐6211
http://suzuran-kigyo.co.jp/miyawaki/