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地域に根差した酒造りや企業コラボで愛される酒蔵を目指す【髙砂酒造株式会社】

2023年11月20日公開

気になる職場

かつて「北の灘」と呼ばれるほど多くの酒蔵があった旭川で創業124年を誇る「髙砂酒造株式会社」。昔ながらの手法で酒造りに勤しむ一方、挑戦的な取り組みも行う同社を訪ね、お話を伺いました。

冬が最盛期。昔ながらの手法で酒造り。

1899年に創業した「髙砂酒造株式会社」。大雪山の伏流水と北海道産の酒米を使用し、地元に根差した酒造りと地域連携に取り組んでいます。同社を代表する銘柄「国士無双」は、全国新酒鑑評会で2009年から3年連続金賞を受賞するなど酒質への評価も高く、誕生から40年以上経つ今なお愛され続ける商品です。「酒造りは冬に最盛期を迎えます。今シーズンの製造は10月に始まったばかりなんですよ」と話すのは、管理部部長の木戸正治さんです。隣接する直売店では蔵元限定の日本酒やリキュール、他企業とのコラボレーション商品なども販売され、若者から年配の方、更には家族連れで訪れる方も多いと言います。

同社では正社員・パートスタッフ・期間従業員を合わせ、約40人が勤務。事務所の勤務時間は平日の8時30分から17時までと一般的です。しかし工場は少し変則的となっていて勤務はシフト制、平日は8時から17時まで、土日は8時から12時まで、作業内容によっては当直もあります。酒造りはできる限り手作業にこだわり、こうじ造りは24時間管理が必要になります。

密な連携が銘酒を造る人もお酒も環境が大事。

同社では総務・経理、企画、製造、営業の部署があります。製造は米から仕込んで日本酒にする「造り」、出来上がった日本酒の瓶詰め、ラベル貼り、出荷作業を行う「製品課」の2つの部門に分かれます。造りは「蒸米」、「こうじ造り」、「もろみ造り(発酵)」、「貯蔵・熟成」と大きく4つの工程があり、作業は各工程で専任となります。瓶詰めでは機械で日本酒を詰め、封をした後に瓶を一本ずつチェック。異物が混入していないか確認を終えたものにラベルが貼られ、商品が完成します。

酒造りにおいて重要なことを尋ねると「約70本あるタンクごとに酒米の品種、量、酒質が異なるので、部署間で情報共有することが大事です。そのための細かなコミュニケーションは欠かせませんね」と木戸さん。また、工場で働くスタッフが作業しやすいようにと環境の改善を図っています。「最近は夏場も暑くなってきましたから、休憩室や作業場には冷房機器を増設しました」。暑さ寒さはお酒だけでなくスタッフのパフォーマンスにも影響するため、万全な対策を講じていきます。

外向き志向で枠にとらわれない酒蔵へ。

同社では地域との連携にも力を入れており、その一つが2021年に始動した「旭農高日本酒プロジェクト」です。旭川農業高校の生徒と酒米の生産から酒造り、商品デザインなど、製品化までの全工程で一緒に取り組んでいます。若い世代が日本酒に興味を持つきっかけになればと始め、今年で3年目。出来上がったお酒は、生徒たちが20歳になるまで貯蔵庫で保管し、進呈するそうです。

また、今年7年目を迎える「若蔵KURA Challenge」というプロジェクトでは現在、違う部署に所属する3人が活動。「若い世代に日本酒の魅力を伝える」ことをテーマに掲げ、ワイン酵母や酸味の強い白こうじで作った日本酒など、これまでにない日本酒造りに挑戦しています。メンバーの一人、企画部の中山仁美さんは「プロジェクトに加わって日本酒の多様性や固定概念にとらわれない味を知りました。酒蔵で働く者としていい経験になっていますし、日本酒をあまり口にしない若い人たちにも飲んでほしいですね」。

地域や企業と積極的にかかわったり、新たな日本酒の可能性を探ったりと、たゆまぬ努力で消費者との接点を増やしてきた同社。130年、140年と続いていけるよう、愛される酒蔵を目指して歴史を重ねていきます。

  • 米こうじと蒸米、水、酒母をタンクに入れ、温度管理をしながら発酵。もろみを仕込む

  • 専用の蒸し機で米を蒸し上げ、こうじ菌が米の内側に入り込むよう外硬内軟に仕上げる

  • 瓶に詰めた日本酒に異物が入っていないか一つひとつチェックする

企画広報課主任の中山仁美さん(入社4年)に3つの質問

Q.働こうと思ったきっかけは?
A.前職でも広報をしていましたが、地元のものづくりや魅力をPRできる企業を探していたのがきっかけです。

Q.どんな時にやりがいを感じる?
時間をかけて造ったお酒やコラボ商品が完成してお客様の感想や評価を見聞きした時にやりがいを実感します。

Q.お勧めの銘柄は?
若蔵です(笑)。若い世代に届くように1年かけて試行錯誤した思い入れのある商品なので、手に取ってもらえるとうれしいですね。

髙砂酒造株式会社

1899年創業。大雪山の伏流水と道産米を使い「ここにしかないモノ」を作り続ける。工場の向かいには資料館・直売店が隣接し、同社の歴史や生酒などの蔵元限定酒などが楽しめる。

北海道旭川市宮下通17丁目右1
TEL.0166‐23‐2251
https://www.takasagoshuzo.com/